なぜ全日本吹奏楽コンクールに出場できたのかシリーズ ~その3~
前回の続きとなりますが、今回は生徒がまとまるきっかけとなったエピソードを中心に載せたいと思います。
吹奏楽部は女子も多いですし、人間関係もややこしかったりしますよね。
部員をまとめるにはどうしたらいいか悩める学生の皆さんへ、こんな例もあるよという参考になればと思います。
ユメ中学校3年生の時。
当時私は、部長として、トロンボーンパートのパートリーダーとして、毎朝誰より早く来て音楽室の鍵を開け、誰よりも多く練習をし、部活のために動いていました。
ですが、他の部員は合奏中はがやがやとうるさいし、言うことなんて聞きやしません。
あんまり頭にきて合奏中
うるさーーーーいぃ!!!
叫んだ日もありましたよね、ええ。
すると、他の部員の
いや、おめーのほうがうるせーし。
という冷ややかな目。。
我が部活はもともと有名な全国バンドというわけではありませんから、強い吹奏楽部のよく見る、キリッと整列して、ピッタリそろった返事、先輩の言うことは絶対で、みたいな風潮はあまりありません。
一応先輩にタメ口はきかないでおこか、レベル。
本番の日の楽器運搬やらセッティングやら、ほんとしょーもなくうまくいかないんですよ。
「ユメー、次何やればいーの?」
いや、プリント配ったよね、タイムテーブル見てよ
「ユメー、楽器どこに置けばいいの?」
いや、配ったプリントに楽器置き場の地図書いてあるよね、見ようよ
「ユメー、本番何時から?」
・・・・
いいかげんにしろー!!
と新米部長であるユメは毎回怒っていたわけです。
で、多感な思春期、裏でこそこそ悪口言われるわけです。
最初はそれでもよかった。
私間違ったこと言ってないし、って思ってました。
でも、やっぱり団体をまとめる立場としてそれでいいのか?
ユメ中学3年生。考えました。
怒っても人は動かない。
話し合いと称して3年生の部員を集めました。
「怒ってばかりいて申し訳なかった。私一人ではできることは少ない。是非みんなにも協力をしてほしい」
こう話しをするなり、3年生の部員たちは泣き出したではありませんか。
みんな、ユメが頑張っていたのは知っていたけど、いつも怒ってばかりでなかなか協力しようという気持ちになれなかった、ごめんなさい、と。。
そうか、みんなを動けなくさせていたのは、他でもない私だったんだな・・・
この日を境に、日々の部活の時間厳守の動きや合奏体系への速やかな準備であったりという小さなところから問題がなくなっていきました。
もちろん色々あった、勝手に思い詰めて途中離脱しそうな子もいたし、ホール連に来なかったやつもいた(笑)
本番前最後の体育館練習でもさぼるやつとかいたな、そういえば。。
でも部員は、その子を責めるのではなく、弱さも含めてみんなで許容していったように思います。
そして徐々に、「このメンバーと一緒なら大丈夫」という信頼感が、演奏にも一つの意思となって現われていきました。
そして、いよいよ吹奏楽コンクール。
予選は問題なく通過しました。
予選通過は我が中学を含めて6団体。
そのうち2団体が次の大会で金賞を取れば全国大会への切符を手にしますが、見事我々の中学がこの2団体に入ることが出来ました!!!
次回は代表に決まった時の表彰式の様子を書きたいと思います。